人長果月

Voyant ―Tsuru

拝観者は鶴の間の鶴達を見て楽しむけれども、鶴達も人をよく見ていますよ、という意味を込めます。
これは岡山で鶴を撮影した時に、全然違う方向を見ていても、近づくとすぐに逃げて行ったので、厳しい自然の中で過ごす者たちはやはり周囲をよく見ているのだなあと、単純に感心させられたからです。
自分の成すべきことは、周りをよく見ることで自ずと見えて来るのではないかと教えられます。

タイトルのvoyant は詩人のランボーが友人に宛てた手紙の中に書いている一言からです。
「詩人は見者たらねばならぬ」Il faut être voyant.